マスカレード・ナイト

高柴です


東野圭吾さんの「マスカレード・ナイト」を読みました。

マスカレード・ナイト

マスカレード・ナイト

マスカレード・ホテル、マスカレード・イブに続くマスカレードシリーズ第3弾!
マスカレード・ホテルがとても面白かったのでシリーズ化を心から願っていたのですが、念願叶って3作目が登場!先月から発売を指折り数えて待っていました。
つまり、ものすごい期待をしていたわけです。そして読み終わった今、大変満足です。面白かったです。


一流ホテルコルテシア東京で大みそかに開かれる年越しカウントダウン・パーティに、ある殺人事件の犯人が現れるという密告があった。殺人事件の犯人の目星がまったくついていない警察は謎の密告者の出現に混乱したが、とりあえず舞台となるコルテシア東京に捜査員を配置することを決める。そこで白羽の矢が立ったのが、数年前に潜入捜査で活躍した新田たちだ。再びフロントクラークに化けた新田はコンシェルジュとして活躍している山岸尚美と再会し、新たなお目付け役となった堅物の氏原の厳しい監視のもと捜査を開始する。
ホテルにやってくる一癖も二癖もある「お客様」たち。彼らが尚美のもとへ持ち込む厄介な要望に、改めてホテルにやってくる人間たちの複雑さを痛感しながら新田は怪しい人物たちの怪しい言動に目を光らせる。
そして所轄から捜査一課に栄転した能勢と協力し合い、少しずつ仮定と推理を組み立てていくうちに、新田たちはさらなる犯行の可能性に気づく。
犯人と密告者、この正体不明の人物たちはいったい何者なのか?そしてその裏に隠された真の狙いとは?


みたいな流れなんですが、もうずっと騙されっぱなし。犯人も、密告者の狙いもさっぱりわからないし、怪しい客はどんどん来るしでパニック状態でした。もちろん、新田さんたちが謎を解いてくれたので今はスッキリしてますけどね。
殺人事件のほうもドキドキしますけど、尚美さんが次から次へと持ち込まれる難題に立ち向かうのもドキドキします。これは無理じゃない?という要望にも一生懸命応えようとする彼女の姿は応援せずにはいられません。よくこんなに考えられるなーと感心しました。このシリーズは事件だけじゃなくてホテルで日常的に起こる事態への対処方法なども面白くてつい時間を忘れて引き込まれてしまいます。
マスカレード・ホテルほどの鮮やかさはないですが、尚美さんがコンシェルジュになったことで事件以外の部分で起こるホテルの日常パート?はずいぶん派手になっていると思います。応えなくてはいけないお客さんたちの要望が大きくなってますからね。
そんなわけで、マスカレードシリーズのファンの方は読んでみて損はないかと思います。