あの人が同窓会に来ない理由

高柴です


はらだみずきさんの「あの人が同窓会に来ない理由」を読みました。

あの人が同窓会に来ない理由

あの人が同窓会に来ない理由

ガーデンエクステリアの仕事をフリーでやっている宏樹は、35歳の同窓会でうっかり次の幹事に指名されてしまう。
幼馴染の吾朗としっかり者の斎藤さんと3人で2年後の中学の同窓会の幹事をやることになった宏樹は正直乗り気ではなかったが、役目には真面目に取り組む。中学全体の同窓会なのだが宏樹の3年D組は集まりが悪く、3人は頭を悩ませる。そしてクラスの中心にいた仲間たちが軒並み欠席なのが原因ではないかと考え、彼らを客寄せパンダにすることで意見が一致。さっそく女子に人気があった男子生徒や、男子に人気だった女子生徒の行方を追うが、37歳になった彼らには同窓会に来たくない事情があるようで……。
中学3年生のときに美しい転校生が起こしたある狂言事件の真相が少しずつ明らかになるにつれ、それぞれの現在の生活が顔をのぞかせる。
会いたい人がいるから、同窓会に来る。同じ青春のひとときを分かち合った彼らの同窓会に、彼は、彼女は、来てくれるのか?


みたいな話。
誰がしゃべっているのかたまにわからなくなるのが気になりましたが、読みやすかったです。
同窓会、私も幹事の経験があるので何度も強くうなずきました。わかる!わかるよ!みんな誰が来るの?しか聞かないし、文句は言うし、大変なことばっかり。
でも、欠席の人と少しでも連絡が取れたりするのも幹事の特権ですよね。幹事役を引き受けた3人の活躍は楽しかったです。
ただ、クラスの中心的メンバーだった人たちの不幸っぷりがすごくてわりと引きました。というか、D組の不幸率高すぎ。どうなってるの??私としては37歳ってまだまだこれから!な年齢だと思うんですよ。それなのに、なんか人生詰んでますみたいな人が多くてそこはちょっと引っかかりました。37歳の同窓会を描くならもうちょい前向きな雰囲気でもよかったんじゃないかと。
そんなわけで、元気になるようなストーリーではないんですが、さくさく読めるし、謎解きの要素もあったし、読んで損はしなかったです。幹事をうっかり引き受けたことのある人にオススメ、かな?