冷蔵庫を抱きしめて

高柴です


荻原浩さんの「冷蔵庫を抱きしめて」を読みました。

冷蔵庫を抱きしめて

冷蔵庫を抱きしめて

いろんな心の問題を抱えた大人たちを主人公にした短編集。
それぞれのタイトルが秀逸だと思いました。表題の「冷蔵庫を抱きしめて」も、ちょっと変わってるけど話に合っていていいですよね。
心の問題、というとちょっと暗いイメージですが、面白かったです。どの話も読みごたえがありましたし、全部平均以上の良作ではないでしょうか。
ただ、全部良かったけど、特別コレがめっちゃ良かった!!というのもないですね。わりと淡々とするっと読める感じ。旅行や通勤のお供にオススメな一冊。
しかし、作者はいろんな「嫌悪感」を描くのが本当にお上手。心の病というテーマとすごく相性が良かったと思います。あと、女性の気持ちの動きもリアルだけど、「正直、そこまで女って怖くないッスよ」とポンポンと肩を叩きたくもなりました(笑)怖い部分も確かにあるけど、のんきな部分もけっこうあるよ!女友達も別に難しくないよ!安心して!
大人の女性に特に好まれそうな一冊。読んで損はないと思います。