軍師官兵衛最終回「乱世ここに終わる」

高柴です


大河ドラマ軍師官兵衛最終話「乱世ここに終わる」の感想です。
最後まで見られるか心配で、絶対見ようと思って感想の記事を書き始めたのですが、まさか最後まで書けるとは思わなかった。期待通りの面白さで、とても満足です。
   

天下分け目の戦い、関ヶ原の戦いは最初は五分五分の戦いだったが、小早川が家康側に寝返ったことで状況は一変。わずか一日で勝負はつき、家康が勝利する。
そのころ、家康と三成の大きな戦いは長引くと読んでいた官兵衛は兵を率いて次々と九州の三成派の武将たちを撃破。九州のほとんどの地を手に入れる。だが、そこへ大坂から関ヶ原ですでに戦いは終わったという知らせが届く。
初めて自ら天下をのぞみ、仕掛けた勝負だったがそれは夢に終わった。
長政は関ヶ原での武勲を家康から賞賛され、手を取って礼を言われたと父に報告するが、天下の夢が敗れた官兵衛はなぜ家康の首を取らなかったと息子に言う。
そして4年後、家康は征夷大将軍となり、もはや天下は家康のものとなった。官兵衛は自らの死期を悟って長政と善助を呼び、長政にお前は正しかったのだと告げる。自分を超えたと初めて息子を誉め、善助にこれまでの礼と自らの兜を授ける。
官兵衛の死後、豊臣家は滅び、家康の築く太平の世がやってくる。それは官兵衛がなによりも望んだものだった。



大河ドラマが始まる前、ある週刊誌の記事で、官兵衛が長政に「お前の左手はなにをしていたのだ云々」というエピソードは本当にあったのかと疑問を投げかけているのを読みました。長政が本当に家康を殺していたら、長政の命は当然なかったはず。それなのに、官兵衛がそんなことを言うだろうか?と。長政はたった一人の嫡子。それもあの半兵衛が命がけで守ってくれた大切な我が子です。そんな長政が死んでもいいとあの官兵衛が思っただろうか?というのが、その記事を書いた方の意見で、私ももっともだと思いました。その方は、岡田くんにもその疑問をぶつけてみたそうで、岡田くんはそれは自分も考えている。そのシーンがあれば、自分なりに演じてみたいと答えたようで、私はものすごく期待して今日を迎えました。
官兵衛は、本気で天下をとるつもりだった。秀吉に遠ざけられ、一度は情熱を失っていた官兵衛が初めて望んで自分から仕掛けた大勝負。そしてあっけない幕切れ。きっと、まだ納得できていなかったんでしょうね。すべてが終わってしまったことを。だから、あのシーンであの言葉が出た。あれは、長政のことを犠牲にして天下を取りたかったという意味じゃなくて、(不可能だけど)長政と天下をとりたかったという口惜しさだったのかなと。私の勝手な解釈ですけど、そんな風に受け取りました。とにかく口惜しくて一度取り戻した情熱の持っていき場がない、そんな官兵衛になっていたのではないでしょうか。
そんなわけで、私は納得して岡田官兵衛の解釈を受け入れました。あの記事を書かれた方はどう受け取られたのか気になるところです。
長政が羽織を三成にかけるシーン。これも有名なエピソードで、長政の器の大きさがわかります。官兵衛の自慢の息子になれてよかったね、長政。
最期に光と言葉を交わすシーンは涙。本当に素敵な夫婦ですよね。いろんなことがあって、それをいつも乗り越えてきた。ドラマを見ていて、なんで官兵衛ばっかりこんなに茨の道を突っ切らなきゃいけないんだと何度も思いましたが、それを全部乗り越えられたのは、周りの人たちに恵まれていたからなんだろうなぁ。
あとは総集編を残すのみ。これは録画しておかないと。
最後まで感想が書けて本当に楽しかったです。とてもよい思い出になりました。