日暮らし

高柴です


宮部みゆきさんの「日暮らし」の感想です。
「ぼんくら」の続編。お徳や佐吉のその後がよくわかります。
以下、あらすじと感想。



佐吉は昔からの知り合いである許嫁のお恵と所帯を持ち、植木職人として働きながら穏やかな日々をおくっていた。しかし、湊屋総右衛門の妻、おふじが漏らした言葉をきっかけに自分の母親の葵はもしかするとおふじに殺されたのかもしれないと思い詰めるようになる。
佐吉から問い詰められた総右衛門は葵が生きていることを教えるが、なんと佐吉が葵を訪ねていったそのとき、葵が何者かに殺害される。
当然、佐吉はもっとも有力な容疑者となるが騒ぎにしたくない湊屋は強引に事件の幕引きをはかる。そんななか、佐吉の無実を信じる平四郎と甥の弓之助は真相を知ろうと捜査を開始する。


葵という女性の素顔、佐吉の想い、そしてほんのささいなことがひきおこした悲劇。平四郎と弓之助は、今回もいろんな人の想いを知り、真相に近づいていく。




みたいな話。
佐吉とお恵のなれそめ話もあって、なかなか面白かったです。
葵殺しの事件はもう少し複雑でもよかったんじゃないかなー?とも思いますが。前回もそうでしたが、メインの事件よりもそのほかの短編の小さな事件のほうが私は好きです。
でもおでこと弓之助コンビは可愛いし政五郎は渋いし、そのあたりはさすがの安定感。お徳さんも元気そうでした。
確実にそこそこ満足できる信頼できるシリーズだと思います。




高柴