どちらとも言えません

高柴です


奥田英朗さんの「どちらとも言えません」を読みました。

どちらとも言えません

どちらとも言えません

あまりエッセイを読まないのですが、奥田さんのエッセイは大好き。小説もエッセイも両方好きです。
今回もすっごく面白かったです。期待を裏切らない楽しさで大満足でした。
私は野球が大好きなので、野球ファンの奥田さんのスポーツエッセイはど真ん中!!もちろん、サッカーや相撲など他のスポーツも取り上げられていますが、野球に好意的というだけでホッとするのです。相変わらずのおちょくりも絶好調でたくさん笑わせてもらいました。
スポーツだけでなく、スポーツを通して世界から日本を見るというのも新鮮で、目から鱗の連続でもありました。日本にいたら理解できないスポーツにまで及ぶヨーロッパの階級制度とか。根本的なことから易しく説明してあるので、わかりやすく、ああなるほどそうなっているのかと素直に驚くことができました。
でも私が一番嬉しかったのはマツダスタジアムを絶賛してくださっていたこと!!
これは本当に嬉しかった。特にドームはそんなにいいもんじゃないという指摘にびっくり。現在どんどんドーム化が進んでいますよね。実は私も、球場はドームのほうが格上(?)みたいなイメージを持っていました。ですからマツダスタジアムがドームじゃないことが残念だったのですがもうそんなの綺麗にふっとびました。単純万歳!天然芝万歳!
天気や気温による選手への負担に目がいきがちですが、屋外の球場ってすっごく気持ちいいんです。特に真夏のナイター!!フィールドを吹き抜ける風が涼しくて、意外と暑さを感じません。
…球場に行きたくなってきた…
マツダスタジアムは本当に素晴らしい球場です。広くて楽しい、わくわくがいっぱい詰まった空間。あとは試合が良ければ…。あとごはんがもうちょい安ければ…。


スポーツへの愛情とスポーツ選手への敬意がちゃんと伝わってくるから、奥田さんのスポーツエッセイはどんなにおちょくってても気持ちがいいんだろうなと思います。スポーツが好きな人はもちろん、興味がないという人にもおすすめ。きっと何か新しい発見があると思いますよ。


高柴