黒後家蜘蛛の会シリーズ

高柴です



今日ご紹介するのは、アイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛の会」シリーズ。ミステリ短編集です。

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

黒後家蜘蛛の会 1 (創元推理文庫 167-1)

昨日のブログを書いているときにふと思い出しました。
コレは本当に面白いです。出てくる登場人物たちの性格も会話もとても愉快で生き生きしていて、クスっと笑わせてくれます。

あらすじは、
化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の6人は、「黒後家蜘蛛の会」という集まりをもって毎月1度晩餐会を開いていた。会にはいくつか慣習と規則があるが、絶対に守るべき規則はいかなる女性の出席も認めないということくらいである。
性格も職業もまったく違うが、基本的に似た者同士で毎月ホスト(主人役)を持ち回りで務め、ホストはゲストを1人連れてくることになっている。レストランは毎回同じで、彼らの給仕も毎回同じヘンリーが受け持つ。ヘンリーはいかなるときも冷静沈着で完璧な給仕であり、会に欠くことのできない人物である。
この会の慣習のひとつがゲストへの「尋問」だ。
「あなたは何をもってご自身の存在を正当となさいますか?」
というのがお決まりの最初の質問で、そこからゲストの人となりなどを探りつつみんなで四方山話を楽しむというのが会の趣旨だったが、あるときをきっかけにゲストの持つ「謎」や「悩み」をみんなで解決する会へと変わっていく。持ち込まれる「謎」は微笑ましいものから切実なもの、殺人事件からスパイ事件まで本当にさまざま。会員たちはそれぞれ自分の得意分野からあれこれと推理し、みんなでああでもないこうでもないと知恵を出しあうが、結局最後に控えめに謎を説き明かすのは給仕のヘンリーだった!
会員たちのああでもないこうでもないという話がとても楽しいです。アシモフが提供するユーモア溢れる会話が私の好みにピタリと合っていてたまりません。もちろん、
くっだらねー会話
と、感じる方もいらっしゃるでしょう。ユーモアほど個人差があるものもありませんから。
ちなみに、私はちょっと皮肉っぽい冗談が好きですね。自分がものすごい皮肉屋なので…(反省)皮肉は常に自分にだけ向けておきたいと思います。ああでもイラっとする人がいたらつい言ってしまう私の阿呆…。


まぁそんなわけで、この「黒後家蜘蛛の会」シリーズは自信をもってオススメできる短編集です。興味のある方はぜひ、手にとってみてください。




高柴