高野和明作品

高柴です〜

中学生のころエドガー・アラン・ポーの名前をぼんやり見ていてアレ?江戸川乱歩!?もしかしてポーからペンネームを作ったの?大発見!と父に報告したら今まで知らなかったのか?とあっさり言われてテンションが下がった思い出があります。
そんな私はミステリ好き。マニアまでは恐れ多くて名乗れません。
今日ご紹介するのはここ数年密かに応援している高野和明さんの作品です。
高野さんの作品で一番評価が高いのはやはり2001年の江戸川乱歩賞をとった「13階段」でしょうか。鳥肌がたったのを覚えています。伏線の張り方が好みでした。
次に有名なのは「幽霊人命救助隊」かな。実は高野作品で一番好きです。これはミステリではなく「傑作エンタテインメント」とのことですが、確かに傑作です。笑って泣ける話。
そして「6時間後に君は死ぬ

6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)

6時間後に君は死ぬ (講談社文庫)

アマゾンでの評価がイマイチだったのがちょっとショック…。
非日常な他人の未来(ただし静止画)がときどき見えてしまう青年と彼に関わった女性たちの話。テーマは『運命』
運命は変えられるのか?変えるべきなのか?変えたいのか?
短編集で、確かに表題作はすぐに犯人もオチもわかってしまう話だったけれど、設定説明のためには仕方ない展開かなと。「恋をしてはいけない日」と「3時間後に僕は死ぬ」は素晴らしいと思いました。3時間後〜のほうは伏線の張り方が13階段に似てるなぁと感じました。
ただ、たまに思うのですが作者は登場人物に愛情を向けるあまりときどき表現がくどくなるときがあります。登場人物に愛情を持つ作家さんは好きですが、たまにそこまで言わなくてもわかってるからさって言いたくなるんですよねぇ。そこが残念かな。
とはいえ、高野さんのギャグセンスも伏線の張り方もちょっと泣けたり心が温かくなるラストへの持っていきかたも好きです。今年は久々に新刊が出るそうで楽しみです。


高柴