ロードサイド・クロス

高柴です


昨日、今日と本当に寒い日が続いていますね。体調管理には気をつけましょう。
昨日は一日中家にいて、ジェフリー・ディーヴァーの去年出た作品「ロードサイド・クロス」をひたすら読んでいました。今回はキャサリン・ダンスシリーズ。
簡単に説明すると、主人公のダンスはカルフォルニア州捜査局(CBI)の捜査官でキネシクス、つまりボディランゲージから相手の嘘を見破る尋問の天才。30代女性で子供2人夫は事故で2年前に死亡。賢く、ユーモアセンスも思いやりもあって、共感しやすいけれど別シリーズのリンカーン・ライムほどの圧倒的な頭脳や知識はもちろんないし、アメリアのように運転技術がすごかったり射撃が得意だったりという派手な特技もない。基本的に地道な捜査と尋問で犯人を追うが、たまにダンスのものすごいひらめきが彼女たちの捜査を大きく前進させることもある。まぁ歩く嘘発見器っていうだけで十分すごいんですけどね。今、FOXでも放送してるライ・トゥー・ミー 嘘は真実を語るがまさにキネシクスをテーマにしていますね。あのドラマも好きです。
今回のテーマは「ネット社会」

ロードサイド・クロス

ロードサイド・クロス

かなりいまさらな感じもしますが、最近ブログを始めた身としてはタイミングの良い(?)テーマでもあります。
で、感想ですが…う〜ん。ディーヴァーさんもうちょっと頑張ってください!と言ったところでしょうか。相変わらず怪しい人物てんこ盛りで、伏線もてんこ盛り。コイツか!?それともアイツか?次は誰が狙われるんだ!というドキドキ感は健在ですが、ディーヴァーの売りのジェットコースター感はあまりないです。わりと後半までのんびり読めます。伏線の張り方もけっこうぞんざいな印象を受けました。とりあえず怪しい人物を増やすためにむりやり伏線作りましたみたいな感じ。伏線って、難しいですよね。でも、ハッ!とか、ギャー!!やられたー!!と思わせてくれる、そんな伏線を期待していたので、最後に事務的に淡々と回収される伏線がなんだかむなしかったです。
と、ちょっと辛口になってしまいましたが、もちろん犯人は最後までぜんっぜん分かりませんでしたし、キャラもそれぞれ良い味を出してましたし、ラストもいい感じでした。ただ、私のジェフリー・ディーヴァーへの期待値は他のどの作家よりも高いので、こういう感想になりました。
やっぱり定期的に質の高い作品を作っていくというのはものすごく難しいことなんだなぁと思ってしまいました。




高柴