夏目友人帳15巻

高柴です



夏目友人帳15巻のあらすじと感想です。
以下、ネタバレあり。



第六十、六十一、六十二「違える瞳」
名取の映画をニャンコ先生と観に来た夏目は、帰りに名取の紙人形を拾う。そこに書かれていた場所に向かった夏目とニャンコ先生は、祓い屋を廃業したばかりの家の娘と出会う。
祓い屋を廃業することになったのは、主人であるタクマが突然妖を見ることができなくなったからだった。同じく妖を見ることができない娘の月子は最近家で起こっている「異変」を気にして父に内緒で名取に相談していた。
そこへたまたま立ち寄った夏目は月子の家で名取と鉢合わせる。名取の身を案じた夏目は名取とともに月子の家の異変について調べることに。
そうして調べていくうちに、タクマが使役していた3人の式たちがさまざまな異変を引き起こしていたことがわかる。タクマは急に妖力を失ったため、式たちを解放する「解約の儀」を行うことができなかった。式たちはそのせいで自由になることができず、タクマを殺そうとしていると名取は考えるが、夏目はそうは思えないと名取に訴える。
妖を憎む名取と妖の名を預かる夏目。
似ているようで違う二人はこれまでお互いへの信頼を積み上げてきたが、式の一人が口走った言葉が名取の耳に入ったことで「友人帳」についてのわずかな、だがはっきりした疑問を名取に持たせてしまう。
一方、名取からタキの陣とレイコの行った名を縛る術は「禁術」だと教えられ、夏目は動揺する。
二人の尽力でタクマの式たちの「想い」は無事に全員に伝わり、事件は解決するが…。



名取さんが友人帳について本格的に調べる方向へ――。
名取さんも好きですが、1話くらいは田沼やタキや西村北本とわいわいしてる夏目を見たいので、あまり長くなる話はちょっと複雑。今回、大好きなニャンコ先生もちょっと影がうすかったですし。それは名取さんのせいじゃありませんが。
これからどうなるのかな〜。禁術かぁ。レイコさんがいつも楽しそうなのであまり考えたことありませんが、確かに危ない術ですよね。
このお話は、ラストの式たちの言葉にグッときました。式と祓い屋の関係って深いんだなぁと。名取さんも意外と式たちのことは大事にしてますもんね。
そうそう、雨が降ってきたとき夏目がニャンコ先生を服の中に入れてたのが可愛かったです。お互い相手に対して過保護な夏目とニャンコ先生コンビが好きです。


第六十三話「険しきをゆく」
夏目は小さな妖「三ツ皿」と出会う。三ツ皿は、以前知り合った「朱遠様」という高貴な妖の旅の供に加えてもらうために夏目に協力しろと言う。なりゆきで付き合うことになった夏目とニャンコ先生だが、朱遠様はあまりに存在が遠すぎて、三ツ皿の願いがかなうとは思えない。
しかし諦められない三ツ皿は、妖たちの「供物をささげれば叶うかもしれない」という話を耳にし…。


三ツ皿がとっても可愛いお話でした。朱遠様が神々しすぎて妖と言ってもいろいろなんだなと。ニャンコ先生が驚くレベルってすごすぎです。
やっぱり夏目友人帳はこういうお話が入ってたら安心しますね。


特別編「塔子と滋」
夫である滋と少し静かすぎるけれど穏やかで幸せな日々を送っていた塔子は、あるとき滋から遠縁の少年を引き取ろうと考えていることを相談される。
引き取った少年は最初はぎこちない笑みを見せていたが、塔子はそんな彼を見て少しずつでもいいから家族になっていきたいと願う。


待ってましたっ。と、思わず声に出そうになった「塔子と滋編」
塔子さんと滋さんが素敵過ぎて涙が出ます。ニャンコ先生との出会いは夏目にとってかなり大きな転機だったんだなぁと。夏目と藤原夫妻の幸せを願わずにはいられないお話でした。




高柴